人感センサーとしてのCO2センサー

人がいるか否かなどを知るためには、体温くらいの温度からの赤外線の変化を検知する焦電型赤外線センサー(PIR – Pyroelectric infrared sensor)が用いられることが多い。反応が早く、照明器具などでも良く使われている。

移動物体があるか否かということを検出するためには、超音波や電波を用いたドップラーレーダーなども使われている。

家で Netatmo Weather Station を使って環境観測をしているが、二酸化炭素濃度が人がいるか否かを結構反映していて面白い。

次は、比較的近くの部屋などに設置してあるセンサーからのある日のデータである。

センサーの精度の点と大気の二酸化炭素濃度が変化することから、二酸化炭素濃度の絶対値では人がいるかどうかはわからないが、部屋に人がいれば二酸化炭素濃度が上がり、人がいなくなると下がっていくことがわかる。

これから、PIRセンサーのような速い反応が必要でない場合には、人がいたかどうかなどを知る手掛かりになる。

上記のグラフのトイレも24時間換気されている。換気量によって異なるとは思うが、普通の部屋なら二酸化炭素濃度で人がいたか否かはわかると思われる。

夏の寝苦しい夜などに寝室の二酸化炭素濃度が高い時もあるように思われる。エアコンで温度を下げてもあまり快適にならない場合に、二酸化炭素濃度が影響していることはないのであろうか(気温が下がっても壁が十分に冷えないと壁などからの輻射熱で暑苦しいことも多いと思うが)。エアコンでも二酸化炭素濃度によって換気を調節してくれる製品はあるのであろうか。

製品があったとしても自宅のエアコンを更新するのはしばらく先の予定なので、自分でエアコン制御のプログラムを書けばよいのであろう。


ちなみに、Netatmo Weather Station はよくできていると思う。センサーは電池で数か月以上持つ場合が多い。もっとも、これまでに購入したなかで1組のNetatmo Weather Station の屋外センサーはハズレだったようで、1か月ほどで電池切れになる。半年以上電池交換なく使えている屋外センサーもあり、アタリであれば良いが、ハズレでも一応動作しているので不良品とは言いにくい。

Netatmo Weather Station のようにデータを無線で送信するデバイスを作ろうと思っているが、環境(CO2濃度など)測定をしつつ、電池で数か月以上持たせるためにはセンサーも選ばないとだめであろう。たとえば、手元にある CO2センサーの MH-z19 や T6703 などでは消費電力から考えて電池で数か月以上持たせることはできない。


また、Netatmo Weather Stationの風速計もカップ型の回転するものではなく、超音波ドップラー効果を利用した可動部分のないセンサーになっており面白い。家では時刻によって風向や風速が概ね同じ傾向を示すことがわかった。